|
日本ランキングサーキット2003(東淀川体育館)
日本RC2003ダブルス観戦記
(2003.07.19)
|
|
2003年4月24日(木)〜28日(月)、大阪府大阪市立東淀川体育館で日本ランキングサーキット2003が開催されました。観戦記後編では、26日(土)に行われた男女ダブルスのブロック予選についてレポートします。 |
日本RC2003シングルス観戦記
から続く
4月26日(土)、午後1時からのダブルスを前に、コンクリートの床にタオルケットを敷いて休む選手の人たちが多く見られました。観客席が控え室という情況でしょうか。日本ランキングサーキット大会は、結果だけが求められるシビアな試練の現場です。
男子ダブルスの試合が始まりました。私は、少し悩んで、中学生のころからバドミントンマガジンに名前が載っていた佐伯浩一選手のバドミントンを初めて生で見せてもらうことにしました。
今井紀夫/大山宏司ペアは、出場ペア中、日本ランキング2位。1997年の全日本社会人優勝ほか、実績十分のベテラン30才ペアです。一方のペアを組んで2年目のふたりは、昨年の全日本学生選手権で3位に入った日本大学2年生のペアです。出場ペア中の日本ランキングは15位で、大先輩に胸を借りるという構図でした。
佐伯浩一/斉藤元伸 15-13 15-9 今井紀夫/大山宏司
追いつ追われつの第1ゲーム。今井/大山ペアに元気に向かっていく佐伯/斉藤ペア。大きな声の斉藤選手が前に前に。気合い、迫力、攻撃的。ていねいにつなぐ佐伯選手もロングサービスに飛びついてスマッシュを決めるなど、調子を上げます。4-4
、8-8、 12-11。ミスを恐れず体当たりでラリーする佐伯/斉藤ペア。斉藤選手が苦手風のレシーブで弱気になると、佐伯選手がプッシュやネット際で冴えを見せて引っ張ります。ゲームポイントを握ってからサービスオーバーを繰り返し
14-13まで追い上げられましたが、第1ゲームは佐伯/斉藤ペアが取りました。
第2ゲームは、よりシーソーゲームとなりました。2-1 となるまでにサービスオーバーが 6回。力のこもったすごい緊張感です。プッシュ、スマッシュ、甘さは見逃さない気迫の対戦。5-3
となるまでにまた、サービスオーバーが 8回。ラインぎりぎりを狙い、ペアの息の合った攻撃連打など、双方見応えのあるラリーに引き込まれます。佐伯/斉藤ペアがクレバーなプレーで
7-6 から抜けだし 11-6 としましたが、そこから斉藤選手の気持ちが空回りしたようにミスが出て、今井/大山ペアが 追い上げ 9-11。
ここから数々のガマンのラリーを征した佐伯/斉藤ペアが粘り勝ちしました。いい試合でした。
コートを移動して、次の試合を途中から観戦しました。
出場ペア中、日本ランキング6位の坂本/仲尾ペアは社会人2年生。1998年からペアを組み、2001年学生チャンピオンとなっています。佐々木/新開ペアは、出場選手中のランキング11位。共に今年社会人となった2年違いの先輩後輩ペアです。
坂本修一/仲尾修一 15-3 15-2 佐々木翔/新開慎士
第1ゲーム、坂本/仲尾ペアのスマッシュ連打が決まり、比較的一方的な試合となりました。
第2ゲーム、序盤、0-5 まではサーブ権も得た佐々木/新開ペアでしたが、そこからは集中が切れたのか、迫力ある坂本/仲尾ペアの攻撃に連続失点でこのゲームも落としました。
女子ダブルスは、初めに、出場選手中の日本ランキング1位の岩田/田井ペアと、最下位16位の田井/服部ペアの試合を見ました。
シドニー五輪出場のベテラン、岩田選手と全日本学生で頂点に立ち社会人2年目の田井美幸選手は、ペアを組んで2年目。今大会の優勝候補筆頭です。一方の田井/服部ペアは、青山学院大学の3年と2年。長身と小柄なペアです。おふたりの田井選手は姉妹なのでしょうか。。。
岩田良子/田井美幸 15-9 15-11 田井紀子/服部麻衣
第1ゲーム、岩田選手のレシーブコントロールと美幸選手のスマッシュで 7-0 とリード。ここから田井/服部ペアは、岩田選手を後ろへ下げ、美幸選手の前に落とすようにして
5-7 と追い上げます。服部選手のスマッシュが利いていました。攻撃のはまってきた岩田/田井ペアが 14-5 と引き離しますが、ミスから 14-9
まで迫られ緊張。しかし、最後はアウトの見送りでこのゲームを勝ちました。
第2ゲーム、5-2 と先行した岩田/田井ペアでしたが、岩田選手の不調で連続失点し、5-6 と逆転されます。ここから怒濤の攻撃開始。スマッシュがうなり、コンビネーションも生きます。相手のガットが切れました。けれども、14-6
から自らのミスで 5連続失点。岩田選手のスマッシュと、最後は美幸選手のラウンドから相手バック側すみへのスマッシュが決まって勝負がつきました。ハラハラする試合でした。
次に、かつて国体少年女子のテレビ中継でシングルス対戦しているのを見て心引かれた末綱聡子/中内景子ペアと、田上千晴/多谷郁恵ペアの試合を途中まで観戦しました。
社会人5年目の末綱選手と青山学院大学で活躍し今年入社した中内選手は、NEC九州でペアを組むことになったもようです。それぞれの手持ちポイント合計で出場選手中の日本ランキングは3位。一方の田上/多谷ペアは、14位です。
末綱聡子/中内景子 15-9 15-5 田上千晴/多谷郁恵
第1ゲーム、お互いミスからの失点で 4-4 となった後、すごいラリーを征してのった末綱/中内ペア。励まし合いながら得点を重ね、11-5 とリード。田上/多谷ペアもリターンエースやコースをついた配球で
8-11 と追い上げますが、ミスなどで 8-13。最後は攻撃のはまった末綱/中内ペアがこのゲームを取りました。
ここで、途中でしたが、昨年のインターハイ優勝の脇田郁/林裕佳ペアのバドミントンを見たくて、中島暁子/平山愛ペアとの試合に目を移しました。
中島/平山ペアは、アテネ五輪目指し今年から組んだペアで、それぞれの手持ちポイント合計で出場選手中の日本ランキングは5位。中島選手は2001年全日本総合選手権で優勝しています。脇田/林ペアは、この春それぞれ筑波大学と青山学院大学へ進学。出場選手中の日本ランキング12位です。
中島暁子/平山愛 15-4 15-11 脇田郁/林裕佳
第1ゲーム、3-3 から脇田/林ペアの失点が始まります。打って打って長いラリーに持ち込むものの、最後はミスという展開で 3-14 となってしまいます。顔が上がらず、あきらめのような表情が少し見えました。本当によく打つ脇田選手の最後はドロップがネットにかかって、このゲームが終わりました。
第2ゲーム、細身の平山選手が速いスマッシュを打ってきます。5-0 と先行し、ミスで 2点を落とした後、11-2 までリード。ここで脇田/林ペアの技ありスマッシュが利いて
6-11。平山選手が打つ打つ。13-6。脇田/林ペアも、しのいでしのいでつないで打って、11-13。
長いラリーとスマッシュ連打、苦しんだゲームは激戦でした。
私の観戦は、1日だけでしたが、見応え十分の感動の時間でした。日本のトップ選手は、やっぱりすごいです!
【関連リンク・参考書籍等】
*日本バドミントン協会のホームページ
2003年日本ランキングサーキット大会のサイト
*バドミントンマガジン2003年6月号
p.86 「2003年 日本ランキングサーキット」
*三洋電機バドミントンチーム公式サイト
2003年試合結果
日本ランキングサーキット
*トナミ運輸バドミントン部
国内試合結果
日本ランキングサーキット大会
*日本ユニシスバドミントン部
2003年日本ランキングサーキット
*NTT東日本シンボルチーム
バドミントン部
公式戦2003
日本ランキングサーキット大会試合結果
*NTT北海道バドミントン部
games 2003
日本ランキングサーキット試合結果
*カレント・バドミントン カレント・レポート
『プライドの激突を目撃しよう!
日本ランキングサーキット2003』
*バドミントンマガジン2003年5月号
p.79 GO FOR ATHENS アテネへの道
*カレント・バドミントン バドミントンリンク集
『国内選手を知る、応援する』
|
|
|