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              タイオープン2004 頭脳のポンサナ、頂点へ (2004.02.07) |  
         
          |  | タイオープン2004は、1月20日〜25日、バンコクで開催。地元の学生王者、ブーンサック・ポンサナ選手が男子シングルスを征するなど若手の活躍が目立ちました。日本選手は少し残念な結果でした。 |  国際バドミントン連盟(IBF)2星大会、タイオープン2004(SIAM 
        CEMENT WGP THAILAND OPEN BADMINTON CHAMPIONSHIPS 2004)は、1月20日(火)〜1月25日(日)、バンコクのナショナル・スタジアムで開催され、五輪イヤーのスタートにふさわしい熱戦が各国の若手選手を中心に繰り広げられました。
 アテネ五輪出場権獲得に向け、高ポイントを得たい日本代表は、多くの選手がエントリー。9組がシードを得ました。(世界ランキング 
        WR は 2004年1月15日 付け。)
 
 
 男子シングルス
 
 優勝は、14年ぶりに地元にこのタイトルをもたらしたタイ学生チャンピオン、22才の Boonsak 
        PONSANA 選手(WR27位)。昨年、準優勝に終わるなど、3度目の挑戦で手にした頂点は、応援を力に、パワーではなくトリッキーな頭脳プレーによるものと評されました。
 
 初戦で第7シードの山田英孝選手を倒し調子を上げ、世界ジュニア王者の 
        CHENJin 選手(中国)や大物食いのSimon SANTOSO 選手(インドネシア)を破って、準決勝では韓国の PARKTae 
        Sang 選手(WR28位)にファイナル勝利。決勝では、第1シードでアテネ五輪奨学生の NG 
        Wei 選手(香港 WR12位) を短時間、15-3 15-3 で退けました。
 
 他に準決勝に進出したのは、ジュニア時代の仲間でディフェンディングチャンピオンの Ronald 
        SUSILO 選手(シンガポール WR17位)をしっかり研究し準々決勝で倒した Dicky 
        PALYAMA 選手(オランダ WR29位)でした。
 
 
 日本選手は、第6シードの佐藤翔治選手(WR21位)が3回戦で 
        PALYAMA 選手に敗れ、ベスト16。松本 
        徹選手(WR30位)は、地元選手を破り2回戦進出。第7シードの山田英孝選手(WR22位)は、優勝した 
        PONSANA 選手に 11-15 4-15 、中西洋介選手(WR40位)は 
        SUSILO 選手に 4-15 4-15 、 池田雄一選手(WR35位)もマレーシア選手に1回戦敗退でした。
 
 
 女子シングルス
 
 優勝は、第8シード、中国生まれの YAO 
        Jie 選手(オランダ WR18位)。2002年のヨーロッパ女王である彼女は、第3シード、Tracey 
        HALLAM 選手(英国 WR12位)を準決勝で倒し、決勝では、第1シード 
        JUNJae 
        Youn 選手(韓国 WR9位)を高い位置でのネットショットと強い闘争心を活かし、ファイナルで破りました。
 
 ベスト4には他に、世界ジュニア2002準優勝の小柄な18才、CHENLanting 
        選手(中国)が入っています。
 
 
 日本選手は、この CHENLanting 選手に苦しめられ、第8シードの森かおり選手(WR15位)がベスト8、第4シードを得た田中美保選手(WR13位)がベスト16となりました。 
        第2シードで昨年の大会で準優勝の米倉加奈子選手(WR10位)は、2戦目、台湾の一番手、20才の 
        CHENGShao 
        Chieh 選手(WR49位)のスピードに苦しみ 6-11 5-11 と不覚をとりました。
 
 中 
        麻依子選手(WR95位)は、地元選手を破り2回戦進出。平山 
        優選手(WR111位)は、地元 Salakjit 
        PONSANA 選手(WR41位)に 7-11 7-11 と健闘しましたが、赤尾美代選手(WR33位)、松田友美選手(WR221位)同様、1回戦敗退です。
 
 
 男子ダブルス
 
 世界トップ20の力の拮抗が伝えられるこの種目、初戦で、第2シードの韓国 YIMBang Eun / KIMYong Hyun ペア(WR10位)が敗れる波乱。彼らや香港の 
        LIU Kwok Wa / Albertus Susanto NJOTO ペア(WR17位)を破った台湾の HUANGShih 
        Chung / CHIENYu 
        Hsun ペア(WR52位)。それを準決勝で倒した第3シードのLuluk 
        HADIYANTO / Yulianto 
        ALVEN ペア(インドネシア WR11位)が優勝しました。
 
 準優勝は、英国のNathan 
        ROBERTSON / Anthony 
        CLARK ペア(WR9位)。準決勝では、地元タイの第4シード Sudket 
        PRAPAKAMOL / Patapol 
        NGERNSRISUK ペア(WR13位)に打たせてラリーし、 カウンターで優位に立ちました。イエロー・カードや、誤審など、薄氷を踏むような試合を勝ち取り、決勝の第1ゲーム、12-12 
        で、またもイエロー・カードを渡された影響が大きかったのか、栄冠には届きませんでした。
 
 
 日本選手は、第6シードを得た舛田圭太/大束忠司ペア(WR15位)がベスト8。準々決勝で 
        HADIYANTO / ALVEN ペアに 15-8 4-15 1-15 で惜しくも敗れました。
 
 勝って2回戦に進んだ池田雄一/佐藤翔治ペア(WR42位)は、不運にも舛田/大束ペアと対戦し敗れています。仲尾修一/坂本修一ペア(WR25位)は、PRAPAKAMOL 
        / NGERNSRISUK ペアに 15-13 9-15 1-15、酒井将之/木下政彦ペアは、英国のベテラン 
        Simon 
        ARCHER のペアにファイナルの健闘をしましたが初戦敗退でした。
 
 
 女子ダブルス
 
 シード選手がバタバタと倒れる結果となったこの種目、優勝は、中国の4番手ペア ZHANG 
        Dan / ZHANG 
        Yawen ペア(WR21位)。 ZHANG Yawen 選手は、決勝で捻挫していたとのことです。準優勝は、同じく中国の 
        DU 
        Jing / YU 
        Yang ペアでした。
 
 ベスト4には、他に台湾の第5シード CHIENYu 
        Chin / CHENGWen 
        Hsing ペア(WR13位)と、近年、強化の成功が伝えられるポーランドの第8シード Kamila 
        AUGUSTYN / Nadezhda 
        KOSTIOUTCHIK ペア(WR18位)が入りました。
 
 
 第1シードを得た日本の中山智香子/吉富桂子ペア(WR8位)は、CHIENYu 
        Chin / CHENGWen Hsing ペアに敗れ、第3シードの山本静香/山田せい子ペア(WR10位)は、AUGUSTYN 
        / KOSTIOUTCHIK ペアに敗れ、それぞれベスト8でした。
 
 潮田玲子/小椋久美子ペアは、2回戦で山本/山田ペアと当たり、松田友美/赤尾亜希ペアは、DU 
        Jing / YU Yang ペアと当たり、敗戦しています。
 
 
 混合ダブルス
 
 英国ペアがベスト8に4ペア進出したこの種目、この時期、五輪の国代表(最大3ペア)争いを展開するし烈さが現れました。
 
 優勝は、昨年のこの大会で準優勝した第1シードNathan 
        ROBERTSON /Gail 
        EMMS ペア(英国 WR5位)。男子ダブルス2位と女子ダブルスベスト8のふたりは、決勝で地元の 
        Sudket 
        PRAPAKAMOL / Saralee 
        THUNGTHONGKAM ペア(タイ WR9位東南アジア大会優勝)をファイナル 8-15 15-12 15-11 で下しました。
 
 ベスト4には、他に、第4シード Anggun 
        NUGROHO / Eny 
        WIDIOWATI ペア(インドネシア WR18位)と、第7シード Simon 
        ARCHER / Donna 
        KELLOGG ペア(英国 WR21位)が入りました。KELLOGG 選手は、準決勝でラケットを投げ、椅子を蹴ったということでイエロー・カードを出されています。
 
 
 日本から出場した 大束忠司/山本静香ペア(WR19位)は、第6シード。優勝した 
        ROBERTSON / EMMS ペアを第2ゲーム13本と苦しめた末、敗れましたがベスト8です。
 
 
 フェアプレーとほほえみの国で開催されたタイオープン2004は、4星、5星に相当する施設や運営のすばらしさが伝えられています。人生をかけた気迫のこもった局面でマイナス印象を残した英国チームは、どんな気持で帰国したのでしょうか。
 
 日本選手の結果は少し残念でしたが、今はとにかく怪我をせず、着実にアテネ五輪出場を目指して、ポイント確保に頑張っていただきたいですね。あと3ヶ月、気合いを入れて応援しましょう。
 
 
 【関連リンク・参考書籍等】
 
 *国際バドミントン連盟(IBF)のホームページ
 World Badminton 
        Online
 『SIAM 
        CEMENT WGP THAILAND OPEN 2004』
 
 *タイバドミントン協会
 SIAM 
        CEMENT WGP THAILAND OPEN BADMINTON CHAMPIONSHIPS 2004 のサイト
 
 *日本バドミントン協会のホームページ
 バドミントン 
        タイオープン2004のサイト
 
 *三洋電機バドミントンチーム公式サイト
 試合結果2004年1〜3月
 タイオープン2004
 
 *トナミ運輸バドミントン部ホームページ
 国際試合結果
 タイオープン2004
 
 *NTT北海道バドミントン部ホームページ
 タイオープン2004
 
 *バドミントンマガジン2004年2月号
 アテネをめざす日本の星たち
 五輪強化スタッフ インタビュー
 
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